慶應通信でのぼやき

慶應通信文学部3類(英文学専攻)に所属する意識低い系ニートの備忘録。主に自分の恥レポートを晒して四苦八苦している人の手助けをするよ!

教養科目「経済学」合格レポート

慶應通信:「経済学」のレポート

「需要の価格弾力性および所得弾力性について説明しなさい」

 

「経済学」の合格レポート↓

済学 

 

経済社会は多数の人々の経済活動から成り立っており、ミクロ経済学では個々の経済活動を分析し経済の動きを明らかにする学問である。今回はとりわけ所得弾力性と価格弾力性について取り扱う。これに基づいて公共料金、交通費、化粧品の分野から消費者と生産者の行動を分析しそれぞれの意思決定を明らかにする。はじめに消費者について定義をする。消費者とは、消費財に対する需要をどれだけ購入したか、また消費者が保有する労働などの生産用役のをどのように決定するかを考える存在である。すなわち、消費者の行動の目的は、財やサービスの消費から得られる満足の度合いを最大化することである。経済学の対象になる「希少な財」には効用最大化行動に対して何かしらの制約が生じる。予算集合は財の価格と消費者の所得に依存するものであり、従って消費者は自らの予算集合から最良の効用が得られるものを選択する。 

 
 

所得消費曲線と所得弾力性 

所得変化が需要に及ぼす影響の尺度を需要の所得弾力性(income elasticity of demand)といい、需要量の変化率を所得の変化率で割った値である。(ΔX/Xℬ)/(Δm/m)=(ΔX/Δm×/X)の式で表されるように「需要の所得弾力性とは所得が1%変化したときに需要量が何%変化したかを表す概念」である。(2)例えば、所得が1万円変化してももとの所得が100万円の人と1000万円の人とではその影響がことなる。また、もとの需要量が1万個の場合と100万個の場合でもその影響が大きく異なる。所得消費曲線(income consumpton)とは、所得変化に対する最良消費点を結んだものであり、例えば価格が変わらず所得が増加した場合は、所得変化に伴い消費も変化すると考えられる。予算線の傾きは価格比であるため、所得が増加すると右に平行移動し、最適な消費の組み合わせとしての需要も変化する。所得の増加に伴い需要が増加する財を上級財(superior goods)あるいは正常財と言い、タクシーや特急などを指す。一方で、需要量が減少する財を下級財あるいは劣等財(inferior goods)と言い、バスや鉄道の乗車などを指す。タクシーと特急のように2財とも上級財の場合は、所得消費曲線は右上がりになるが、タクシーとバスのように一方が下級財である場合所得消費曲線右下がりになる。上級財の場合は所得変化と需要量の変化は同方向であるため、需要の所得弾力性は正であるが、下級財の場合は所得増加に伴い需要が減少するため負である。 

 
 

需要曲線と価格弾力性 

需要曲線(demand curve)とは財の価格と需要量との関係を示す曲線であり、縦軸を価格、横軸を需要量とする。需要曲線の導き出し方は、例えば所得とビールの価格が一定であり、チーズのみが値下がりした場合、消費者の予算線は縦軸との交点を中心に右に回転する。さらに価格変化に伴う最適な消費の組み合わせを各価格における予算線と無差別曲線との接点で表れ、これらの点を結んだ曲線を価格消費曲線(price consumption curve)という。次に縦軸をチーズの価格、横軸をチーズの消費量にしたグラフを作り、価格消費曲線の点を移せば、チーズに対する需要曲線が明らかになる。続いて、価格弾力性とは例えばトイレットペーパーや食用油などの生活必需品などは多少の値上がりであっても購入されるが、高級車や宝石などの贅沢品は価格上昇によって購入の量は大幅に減少する。このような価格上昇による購入の影響を表す尺度を需要価格の弾力性と(price elasticity of demand)いい、需要の価格弾力性とは、需要量の変化率と価格の変化率を割った値である。(3)ビールの需要量と価格を[∆X,Pℬ]とすると価格の弾力性は以下の式に定義される。 

(∆X/X)/(∆P/P)=-(∆X/∆Pℬ)×P/Xℬ) 

通常は価格上昇に伴い、需要量が減少するので-を付け絶対値で表す。例えば、どちらも1000円の財と需要量が1000単位ある米とケーキが900円に値下がりした際、米の需要量が1050単位、デザートが1200単位に増加した場合の需要価格の弾力性は以下の通りである。 

米の価格弾力性は、=50/1000 /100/1000=0.5 

デザートの価格弾力性は、=200/1000/100/1000=2.0 

であり、米よりもデザートの方弾力性高いと言える。しかしながら、価格弾力性の値は需要曲線の傾き、その逆数そのものではなく、たとえ需要曲線が直線であった場合でも弾力性は一定ではなく、需要曲線上の位置により値は異なる。 

さらに公共料金の場合は赤字による値上げが多い。料金を値上げすることにより、利益を上げることが前提である。価格を上げると需要量は減少するが、価格の上昇に比べ需要量が大幅に減少しなければ、企業収入は増加する。一方で、値上げにより需要量が大幅に減少する場合企業収入減少する。企業にとっては、生活必需品のような価格の弾力性の値が低いものほど、値上げの効果は大きいということになる。このように、値上げによる企業利益は需要の価格弾力性に依存していると言える。 

 

売上げと価格弾力性の関係 

 需要の価格弾力性が大きいということは、財の価格を少し値下げしいただけでも需要が大幅に増加することを意味する。例えば2001年に牛丼チェーンの「吉野家」は、牛丼並盛りの価格を400円から280円に値下げした。吉野家は牛丼並盛りを30%値下げすることにより、前年度と比較して一日の来客数が50%増加することを見込んだ。(4)このように吉野家が見込んだ牛丼の需要価格の弾力性は、50/30=1.7であり、格弾力性の値が1よりも大きい場合は弾力的であるといえ一方で、1よりも小さい場合は非弾力的であることから牛丼は価格弾力的な需要を持つ財であると言える。 

  値上げをすれば儲けが出るのだろうか。例えば一台10万円のカメラを1000円値上げすることにより、10台あった需要量が9台になったとしたら、100000000円あった売り上げは90900000円になり売り上げは減少してしまう。一方で10000円のバッテリーが1000円値上がりして1000個あった需要量が999個に現象したら、1000000000円あった売り上げは1098900000円になり大きな利益をもたらす。この仮定からカメラは弾力的な財であり、バッテリーは非弾力的な財であると言える 

 

弾力性を左右する要因として第一に挙げられるのは、「期間の長さ」である。例えば一時的にガソリンの価格が倍になったとして自動車使用控えても、自動車を動かすためにはガソリンが不可欠であるため需要量が著しく減少することは考えにくいため、ガソリンは非弾力的な財であると言える。しかしながら、ガソリンの価格高騰の期間が長ければ自動車を手放したり、バスなどの公共交通機関の利用や電気自動車に乗り換えるなどの対策ができるので長期では弾力的な財と言える。続いての要因は「必要度の高さ」である。生活必需品は非弾力的な財であり、値上げの効果が大きい。一方で「贅沢品」や「奢侈品」と呼ばれる財は、値上げによる打撃が大きい。例えば航空運賃が値上がりすれば、観光客の旅行需要量は大幅に落ち込む。一方で航空運賃が値上がりしたらといって、明日から海外に商談や視察に行かなくて良いということにはならないことから、ビジネス客の旅行需要はあまり影響を受けない。このように同じ航空運賃という財であっても、必要度の高さによって価格弾力性が左右されることが分かる。5 

 

家計調査からみた所得弾力性 

総務省『家計調査』では2014年の日本の勤労者家計(年収366万から2076万円)の平均的な支出額が示されているものである。このデータから医薬品や穀類(パンやコメ)の支出額はどの年収の層にも大きな差があまり見られず、例え所得が増えてもそれほど支出額はそれほど増加しないことから所得弾力性が低い項目であることがわかる。一方で、娯楽のための旅行費は最も年収が高い層の支出額は最も年収が低い層の約3倍になっている。さらに教育費は最も所得弾力性が高い項目と言える。何故ならば、最も年収が低い層の教育費が2430円であるのに対して、最も年収の高い層は8501円となっている。このことから、最も年収の高い層の教育費の支出額は最も年収の低い層の3.5倍である。6 

 

まとめ 

需要の価格弾力性と需要の所得弾力性の両方から、生活に欠かせない必需品はいづれも弾力性が低く、値上げによる打撃を受けにくい財である一方で、生活に必ずしも必要ではない贅沢品の類の財は値上げによる打撃を受けやすいことは明瞭である。このように弾力性を知ることである財が贅沢品から必需品に変化する過程を導き出せるのである。東大などの難関国立大学合格者の多くが富裕層に属するデータ7もあり、日本においては高等教育や受験のための学習塾は「必需品」ではないことが垣間見れた 

(3724文字) 

参考文献リスト 

(1)基礎コース経済学塩澤修平新世社2003 16-30p 

(2)(3)経済学・入門3塩澤修平2013有斐閣アルマ65-70p 

ミクロ経済学の基礎小川光家森信善 2016 中央経済社 76-80p 

(4)東洋経済オンラインhttps://toyokeizai.net/articles/amp/13644?display=b&amp_event=read-body 

ニュースウィーク日本版https://www.newsweekjapan.jp/amp/stories/world/2018/09/6950.php?page=1 

(2019.2.25閲覧) 

 

講評

コンパクトにまとまっているとのことでした。一回で合格できたので良かったです。主に『基礎コース経済学』を元にレポートを作成しました。丸写しぽくならないように経済新聞などから実例を書き加えるなどして工夫しました。

 

基礎コース 経済学

基礎コース 経済学

  • 作者:塩澤 修平
  • 発売日: 2011/10/01
  • メディア: 単行本
 

 

 

実は「経済学」はテストの方が個人的には厄介で、テスト対策では過去問を洗って『経済学・入門第3版』を読み込むやり方で突破しました。

 

経済学・入門 第3版 (有斐閣アルマ)

経済学・入門 第3版 (有斐閣アルマ)

  • 作者:塩澤 修平
  • 発売日: 2013/05/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

次回は「社会学」の合格レポートをご紹介いたします。